EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
――ぐーぎゅるるる~
小鳥の腹が鳴った。
「あ……」
恥ずかしくて耳が赤くなる。
「お腹すいた?そろそろご飯の時間だもんね。何か作ってあげる」
「え!台所あるの?」
「うん!寮の共有スペースに。こっちだよ」
そう言って月那が入って来たドアを開けると、目の前にはなんと腕を組んで仁王立ちしている氷河が。
「ぴやぁあっ!!!氷河さまぁ!?」
「氷河さん…!?」
「会話が全部つつ抜けだったぞ。何が“何か作ってあげる”だ。月那、お前の料理の悲惨さは俺がよく知っているぞ」
「い、言わないで下さい…!」
頬を赤らめた月那を見下ろしながら氷河はハァと溜息をついた。
「全く……二人とも、そこに座って待て」
廊下にある丸テーブルとイスが置かれた休憩スペースを指差し、氷河は言う。
「俺が作ってやる」