EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「はい。構いません」
椅子の上に置かれたスポーツバッグを確認して頷く。
「そう。良かった。フェオお勧めの部屋だよ。気に入ってくれると嬉しいな」
「フェオドールさんお勧め…?」
簡素なこの部屋のどの辺りがオススメなのかサッパリだったが、小鳥はとりあえず笑顔で感謝の言葉を述べた。
(私の部屋か……。あっ、そうだ)
「あの、静理さん」
「なんだい?」
「私の母のことなんですが…。いつこっちに戻って来るとか、聞いてますか?」