EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「で、僕のプリマドンナはどこにいるの?」
腕組みをした白魔がアルトを睨む。
「ん~、氷河に捕まってるんなら実力派の寮だと思うんだけど…問題が一つ」
深刻そうな表情をしてからアルトはテヘッと舌を出した。
「俺さ、実力派の寮の場所、知らないんだよね」
「は?使えないサルとか終わってんだけど。死ね」
「おいおい、気が早ぇーよオーレリアン。まだ使えるって」
カロンがフォローしようと口を開く。
と、その横でルカがアルトに質問した。
「ねえ、その“実力派”って何?」
「クラスの名前だよ。大きく四つに分けられてるんだ。肉体派クラス、頭脳派クラス、技能派クラス、実力派クラスって」
説明している間に床が回り、廊下の奥の扉が入れ替わる。
それを横目にアルトは続けた。
「肉体派クラスの奴らは戦闘力が飛び抜けて高いんだけど馬鹿が多い。頭脳派は頭いいけど体力ないし、技能派の連中は良くも悪くもクセモノぞろい。実力派クラスには総合的に優れたデキル奴しか入れない感じ」
「魔冬氷河はデキル奴ってことか」
静理が確認するように言う傍でカロンが頷く。
「エリートって言ってたもんな。親父が」