EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「で?寮の場所がわからないから、どうするわけ?」
白魔が苛立った調子で問い掛けると、アルトはビシッと指を頭上に掲げた。
「情報収集しかないね。実力派の寮がどこにあるか、知ってそうな奴から聞き出す!」
方向性が決まり「いざ、校内探検だ!」と歩き出した一行。
しかし螺旋階段を上がってきた厳めしい男性教官に発見され、早くもピンチに。
「こら!そこ!任務が入ってる生徒以外は授業中だぞ!それぞれの教室に戻りなさい!」
「はーい!」
アルトが元気な返事をしてやり過ごそうとした時。
その教官にルカと静理がガシリと肩を掴まれた。
「お前達、肉体派クラスは今の時間、大実技室で訓練中だ。俺も行くから一緒に来い」
「え!?マジかよ!てかなんでクラスわかんの!?」
驚き顔のルカに教官は呆れたような眼差しを送る。
「馬鹿にしてるのか?赤の軍服は肉体派クラスだろう」
「色分けされてんだよ。頭脳派は青、技能派は緑、実力派は紫ってね」
ルカの耳元でアルトがコソッと囁いた。
色分けによると、赤の逆五芒星が入った軍服を着ているルカと静理は肉体派クラス所属になるらしい。
「チャンスだ。探ってくるよ」
静理が残りのメンバーに不敵な笑みを見せる。
「じゃ、後でな」
そう言ってルカは静理と一緒に教官の後について行った。