EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ




「最上階にある魔術師の扉か。上がるのダルいな。ねえ、おんぶしてよフェオドール」

「ふざけるな」

あれから聞き出すことに成功した二人はグッタリしている女性教官を空き教室に放置して螺旋階段を上がっていた。

「けど、面白かったな。さっきのフェオドール。あの女に命じられるままに、あーんなことやこーんなサービスまで」

「黙ってくれないか」

「ふふ、僕に勝ちたくてよっぽど必死だったの?小鳥には見せられない醜態だね」

「白魔…勝負は…」

「ああ、結局彼女、君の問い掛けで答えてたからね。君の勝ちでいいよ」

良かった。

これで小鳥の血が吸われる心配はない。

自分が勝っても権利を行使する気などサラサラなかったフェオドールはホッと安堵した。

と、その時。


「うわぁあ!!しつこいってんだよ!!コノヤロー!!」

「あ、ルカ」

通り過ぎようとした五階の廊下でフェオドールは弟を発見した。

「フェオ~!!ナイスタイミング!こいつどうにかして…!」

「フフ、気に入ったよキミ達。暗殺部隊に入らない?」

ルカの後方には可愛い笑顔で追いかけてくる爆弾魔、紫音の姿が。


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