EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「「はあ!?」」
ルカとオーレリアンが同時に声を上げる。
「マジか。ちょっとビビった」
カロンが瞬きをする隣で小鳥も口をあんぐり開けた。
(ボディーガード?それにフィアンセって…婚約者!?)
「父上って、頭いいの?馬鹿なの?まあ、小鳥が僕のものになるなら文句はないけどさ」
「うーん…白魔は好きになった相手を殺しちゃうじゃないか。フィアンセになるなら小鳥ちゃんを殺すのはなしだよ?」
「無理。約束できない。けど欲しい」
「約束守れない愚息には大事な小鳥ちゃんを任せられないな」
「ペットじゃダメなわけ?」
「カ~ロ~ン、お父さんは残念でならないよ。せっかくイケメンなんだから女性に対するペット監禁癖を直しなさい。そうすればモテるよ?お父さんが保証しよう」
「えー、親父に保証されても微妙」
その時、黙って会話を聞いていたオーレリアンが苛立ちながら席を立った。
「ふん、馬鹿馬鹿しい!僕はメスブタのボディーガードなんてヤダから。フィアンセもありえない。結婚なんて人生の墓場でしょ」
「待ちなさい、オーレリアン。ほらほら座って。というか……本当に君は一番年下かい?最近お父さん本気で心配になっているんだけど。君の女性嫌い」
「オーレリアンはマザコンだからな~」
「ルカ、表出ろ」
ルカの小さな声は末っ子によってちゃんと拾われた。
そんな弟達の横で静理が顎に手をやり考える。
「ボディーガードならいいけれど、フィアンセとなると……」
「……俺はべつに、構わない」
フェオドールがサラリと言ってのけた時。
「てか小鳥の意見聞かなきゃダメじゃん!」
熱い視線でルカが小鳥を見つめた。