EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ

「え…!?わ、私が選ぶんですか!?」

「そうだよ。息子達に選ばせていたら絶対に決まらないからね」


(いきなり誰か一人選べと言われても…)


恐る恐る義兄弟達の顔を見回す。

にこやかな笑みを送ってくる白魔。

困ったような表情の静理。

フェオドールは目を閉じているし、オーレリアンはそっぽを向いて腕組み。

ジッと見つめてくるカロンと視線が交わり慌てて目をそらすと、ルカの心配げな瞳とぶつかった。


(どうしよう…)


「まあ、難しく考えることはないさ。私がいない間の保護者代理だとでも思っておきなさい。常に頼れる相手がいた方が安心だろう?」

小鳥には笑顔で気軽にと言っておきながら、ジェラルドは息子達を脅すような眼差しで見つめた。

「それから息子達に言っておくよ。選ばれたら全力で小鳥ちゃんを守りなさい。嫌だは無し。いいね」

それぞれがそれぞれの反応をしているのを観察する余裕もなく、小鳥は頭を抱える。


独占欲の強い白魔にするか。

人間嫌いを承知で静理を選ぶか。


それとも、無口だが過保護そうなフェオドールがいいのか。

監禁されるのを覚悟でカロンに守ってもらうか。


はたまた、一番しゃべりやすくて安心できるルカに頼むべきか。

毒舌だが頼りになるオーレリアンにしようか。


(私は……)



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