EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
それから自室に戻り、再び柩の中に横たわった小鳥。
目を閉じて、先程のことを思い出す。
(ルカくんに、キスされた…)
前みたく鎖骨ではない。
唇だった。
今更、身体が熱くなる。
(好き……ルカくん)
前から自身の気持ちには薄々気づいていた。
ルカを意識して、よく目で追いかけるようになって。
手が離れると寂しくて、距離が近づくとドキドキして。
(明日から、もっとルカくんの傍にいられるんだ…)
未来を想像して小鳥の頬が緩んだ時だった。
――コンコンッ
静かなノック音が響いた。
(ルカくんかな?)
起き上がり、高ぶった気持ちのまま部屋の扉を開ける。
「やあ」
てっきりルカだと思っていた小鳥は固まって目を丸くした。
「白魔、さん…?」
「どうしたの?幽霊でも見たような顔してさ」
「あ、いえ!すみません!」