EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ

「小鳥、おはよ!」

元気よく挨拶をしてからふと気づく。

「あれ?なんか、服がいつもと違う…?」

小鳥が着ているのはフリルが可愛いラベンダー色のワンピースだ。

女の子らしく華やかなそれは普段着というよりパーティー用といった方がしっくりくる。


(てか、なんで白魔が小鳥の手を握ってるんだよ)


まるでエスコートするように傍に寄り添っている白魔。

睨むようなルカの視線に気づいた白魔は綺麗な微笑みを浮かべた。

「おはよう、ルカ」

「……なんで白魔と小鳥が一緒なの?」

「ハハッ、そんなの……昨日、僕と小鳥が一緒に寝たからに決まってるじゃないか」

「……は?」

一瞬、頭の中が真っ白になる。


「一緒に…寝た…?」


身体を硬直させるルカ。


「小鳥は僕をフィアンセに選んだんだよ。もう父上には報告したから、小鳥は僕のものさ」


白魔が小鳥を抱き寄せる。


「小、鳥……?」


(嘘、だろ…?)


自分以外の男に嬉しそうに肩を抱かれる小鳥。


(小鳥っ、なんで…!?)



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