EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
紫のシーツが敷かれた柩に寝かされる。
小鳥は慌てて上半身を起こした。
「酷いです!白魔さん、どうしてこんなこと…!!」
「酷い?僕が?ハハッ、小鳥は純粋なんだね。こうでもしなければ君は僕のものにならない。父上を見習ったまでさ」
ジェラルドは白魔の母親を地上から無理矢理さらってきた。
「僕は父上ほど冷酷じゃないから君の純潔を無理に奪う気はないよ。けど、ルカのもとへは行かせない」
ハッキリ告げられた白魔の意思。
小鳥の目の前が暗くなる。
彼女が絶望しかけていたその時。
――ドンドンドン!!
『白魔!!いるんだろ!小鳥と話がしたいんだ。会わせてほしい!』
部屋の扉が叩かれた。
「ルカくん!」
会いに来てくれた嬉しさで小鳥が笑顔になる。
彼女が柩から下りようとしたのと、白魔が無表情でナイフを握ったのはほぼ同時だった。
「きゃ!!」
振るわれた刃。
ビリビリと破れるラベンダー色のワンピース。
白魔が小鳥に与えたその服はあっという間にただの布きれになってしまった。
ところどころ肌が露わになっているのを真っ赤になりながら手で隠そうとする小鳥。
そんな彼女を見下ろして白魔は狂気的に笑った。
「恥ずかしい?なら奥の部屋に隠れてるといいよ」