EGOISTIC狂愛デジャ･ビュ

遮光された屋敷にて

†††


　“迎えに行く”と知らされてから三日後。

ルカとの約束の日、白魔は一日仕事ということで小鳥を外に連れて行こうとした。

が――。

「白魔、小鳥ちゃんは家に置いていきなよ」

「なんで？なんか企んでるでしょ静理。君が干渉してくるなんてさ」

「人聞きが悪いね。俺はわざわざ小鳥ちゃんを危険な外に連れ出す必要ないって言いたいだけなんだけど」

「家にだってハイエナがうろついてるんだから、危険なことに変わりないでしょ」

エレベーター前で長男と次男の対決が始まった。

小鳥がどっちの味方につくべきか悩んでいると、他の兄弟達がやって来た。

「おーい、小動物。俺の部屋の掃除よろしく」

「カロンの部屋が終わったら花園の手入れを手伝ってくれないか」

「僕の白衣、洗濯しとけよ」

カロン、フェオドール、オーレリアン。

屋敷に残って家事をやれと迫ってくる彼ら。

「おや、小鳥ちゃんにはやることがいっぱいあるね。白魔と一緒に行ったら一日を無駄にしてしまうよ」

「えっ、あ…！」

静理に肩を抱かれ、白魔から引き離される。