EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「どうしたの!?何かあった!?」
「ル、ルカ、くん…?」
「そうだよ!俺だから。もう大丈夫だから」
ビクビクしながら顔を出すと、見慣れたルカの心配そうな顔があった。
起き上がり、部屋の中を見回す。
「いない…」
「小鳥?いないって何が?」
「顔が……見たことない人の顔が、あって」
「顔?」
ルカも室内を見回した。
が、顔らしきものはない。
「それってまさか…」
ゴクリと唾を呑み込むルカ。
「「幽霊…?」」
二人の声が重なった。
「マジかよ!なんか出るのかこの屋敷!?」
「本物のホラー屋敷だったんですね…」
「父さんそんな話一言も………あっ」
思い出したルカはポツリと呟いた。
「そういえば…白魔の母さんが死んだの、ここだった」
「白魔さんの…お母さんが…?ならさっきの顔は…」
白魔の母親の幽霊だろうか。
「可能性としてはありえる。この部屋もベッドも、もともと白魔の母さんのだし。勝手に使って怒ってんのかも。つか出てくんなよなぁ…怖いっ」