EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ


 室内の照明をつけたまま、昼が過ぎ去る。

夕方、光と闇が入れ替わる頃になって小鳥はボンヤリと目を覚ました。


「ん……あ、れ…?」

身体が動かない。

たくましい腕にガッチリと抱きしめられている。


(ルッ、ルカくん…!)


そういえば隣で寝ていたのだ。

思い出した小鳥は顔を真っ赤にして彼の顔を見上げた。

と、緑色の髪が視界に入る。


「え……カロンさん!?」


こんな奇抜な髪色、義兄弟の中ではカロンしかいない。

意外過ぎる相手に戸惑っていると、カロンが目を開けた。

「ん……ああ…起きた?」

「カロンさん、どうしてここに…!?ルカくんは!?」

「ルカならいるぞー。俺の後ろ」

どうやら小鳥とルカの間にカロンが割り込んだようだ。

「手とか繋いじゃってたな。軽くジェラった」

「ジェラ…?」

「ジェラシー、感じちゃった。てこと」

はむ、と耳を甘噛みされ、小鳥は絶叫と共に飛び起きた。


「きゃああああっ!!」


「んあ!?どうしたの小鳥!!」


大声に身体をビクつかせ、今の今まで寝ていたルカも飛び起きる。


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