EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
「好きに読んでいいからね。部屋に持っていっても構わないよ」
「こんなに、たくさん…。すごい量ですね」
「小鳥ちゃんはどんな本が好き?色々あるよ。純文学とかは向こうの棚。こっちは推理ものやホラー系…。この辺りは歴史ものかな」
ゆっくり歩き回りながら説明を聞いていると、頭上から不機嫌な声が降ってきた。
「うるさいんだけど。騒ぐなら出てけよ」
(この口の悪さは…オーレリアンさん?)
小鳥の予想は当たった。
梯子の上から白衣を着た金髪少年オーレリアンがこちらを睨みつけている。
「ああ、いたのか。オーレリアン」
「いたのか、じゃない!うるさくて気が散る。さっさと出てけ」
オーレリアンは手袋をはめた手で眼鏡をクイッと押し上げた。
「あれ…?眼鏡かけてる?」