EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ

食事中にはかけていなかったので不思議に思っていると、静理がにこやかに教えてくれた。

「オーレリアンは読書中や研究中は眼鏡をかけてるんだよ」

「研究…?」

「彼は科学者なんだ。いつもは自分の研究室に閉じこもって、色々怪しい実験をやっているよ」

「天才科学者の僕に向かって怪しいだなんて、相変わらず失礼な奴だな静理」

「研究って、何の研究をしてるんですか?」

小鳥の純粋な質問に、オーレリアンは手に持っていた読みかけの本をパタンと閉じた。

「僕はクローンの研究をしてるんだ」

「クローン?」

「馬鹿な家畜のお前にはわからない単語だったか?」

「あ、わかります!あれですよね!全く同じものを生み出すっていう…」

「………やっぱり、お前の頭は残念過ぎるな」


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