EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
怒りを通り越して呆れを覚えた彼は、溜息を吐き出してから小鳥をキッと睨んだ。
「いいか。その話題を僕の前で取り上げるなら、クローンの意味を辞書で調べて理解して暗記してからにしろ。馬鹿な頭のままで僕に話し掛けるな。馬鹿がうつる」
ハッキリそう言うと、オーレリアンは梯子から降りて図書室を出て行った。
「オーレリアンがすまないね。あいつの毒舌はムチ打っても修正不可能なんだよ」
謝る静理に小鳥は苦笑した。
(確かに、オーレリアンさんはムチ打たれても自分を曲げない性格だろうなぁ)
図書室を出て廊下を歩く。
真っ直ぐ伸びる長い廊下には赤黒い絨毯が敷かれていて、なんだか不気味だ。
「図書室の隣が俺の部屋。その隣がルカの部屋で、そのさらに隣がカロンの部屋」