EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
順々に説明していく静理。
「次はコンピュータ室になるね。ここでは屋敷の色んな情報を管理してるんだ。かなり機密性の高いものもあるから、ここには無断で立ち入らないようにしてほしい」
素直に頷く小鳥を確認してから静理は廊下を進んだ。
「ここがフェオの部屋で、あそこが音楽室」
「音楽室?」
廊下の奥にある両開きのドアに視線がいく。
「うん。防音部屋でピアノとかヴァイオリンがおいてある。レコードやCDプレイヤーもあったかな。聴きたい曲があれば使っていいからね。使い方は白魔が詳しいけれど…」
白魔の名前が出て小鳥は肩を震わせた。
「白魔のこと、怖いかい?」
「す、少し…」
正直に吐露したら苦笑され、小鳥は目を泳がせた。
「白魔は狂気的なところもあるけれど、基本的に寂しがり屋で繊細なんだよ。あまり警戒しないであげて。泣いてしまうから」