EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
果たして彼が泣くだろうか。
また血を吸いたいと言われたら、泣いてしまうのは自分じゃないか。
(警戒するなっていうのは…ちょっと無理かも)
「そんな白魔の部屋がここ。音楽室の向かい側」
静理は廊下を左に曲がった。
「さらに奥の廊下にあるのがオーレリアンの部屋と…バスルーム」
(バスルーム!あったんだ!良かったぁ)
喜んでいると静理もニッコリと笑った。
「空いてたらいつでも入っていいから」
「はいっ、ありがとうございます」
「カギはちゃんとかけてね。ボケッとしたフェオやカロンが入ってきかねない」
そうですね、とは言いづらくて小鳥は曖昧な相槌を打っておいた。
「静理さん達はいつ頃入るんですか?」
「基本的に俺達は食事が終わったら入るようにしてる。血を落とすためにね」