EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
ということは午後六時以降が危ない。
(遅くに入ればいいかな)
小鳥が結論を出したところで静理もまとめに入った。
「これでだいたい案内はしたけど、何か質問はあるかい?」
「あ、いえ。特にな……あ!外に行きたい時はどうすればいいんですか?」
「外?それは地上のことかい?それとも地下のこと?」
「え?」
「まあ、どちらへ行くにせよエレベーターを使うんだよ」
エレベーターとはここへ来るのに乗ったあれのことだろうか。
「でも君は外へ行く必要ないと思うよ。というか、あまり出掛けないでほしい。面倒なことになりそうだから」
「え!そんなわけには…!学校だって行かなきゃいけないし」
「学校?君はそんなに勉強が好きなのかな?」
「あ、いえ…別にそういうわけじゃ…」
「なら問題ない。この家で大人しくしていてね」
ポンと頭に手をおかれ、いい子いい子と撫でられる。
(はう…。静理さんて、相手を丸め込むの上手いよ…!)
小鳥は何も言えずに頬を赤らめ、撫でられる側に徹したのだった。