EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ


 ビクビクと歩いていたせいで、玄関前まで辿り着くのにかなり時間がかかってしまった。

大きなドアを前に深呼吸。


「…よし。インターホンは…」


と思って辺りを見回してみるも、またしても結果は同じ。

「嘘~!何でないの!?」


仕方ないからドアをノックしてみる。


「すみませ~ん!どなたか、いらっしゃいませんか?」


ドンドンと叩きながら声を上げるも返答はなし。

チョッピリめげそうになった時だった。


「え…?開いてるの?」

何気なく回したドアノブがカチャリと音を立てた。

なんて不用心な、とは思ったが今はありがたいような気もする。

小鳥はドアを押して中に入った。



< 7 / 505 >

この作品をシェア

pagetop