EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
面白いものが見れる。
そう聞いたルカは、静理に連れられ薄暗いコンピュータ室にやって来た。
「面白いものって、これ…?」
不愉快そうにモニターを眺める。
「あれ?期待ハズレだったかな?」
録画されていた映像を再生し、何の悪意もなさそうな顔で静理が笑う。
「最悪…」
小鳥を吸血する白魔。
「静理、なんで俺に見せたの?」
気になる少女が組み敷かれてキスをされ、血を吸われるシーンなんて見たくなかった。
苛立つ弟に静理はクスリと笑む。
「だって、君が珍しく気にかけてるようだからね。知りたいだろうと思って」
「っ…余計なお世話だっ」
静理を睨むルカ。
そんな可愛いげのない弟に、静理は冷めた瞳で微笑んだ。
「可愛いよね、小鳥ちゃん。痛め付けたくなってしまうよ」
「っ……静理、お前、何言ってんの?」
静理の目つきが普段よりも鋭くなった。
「彼女は人間だ。闇人に支配されて当然……と言いたいんだよ」
彼は唇だけで笑む。