EGOISTIC狂愛デジャ・ビュ
地下の世界。
そこは太陽の光が届かない暗闇の迷宮。
エレベーターから降りた小鳥がまず目にしたものは、そんな闇だった。
だが、すぐに闇だけではないことに気がついた。
「空が、青く光ってる…」
頭上を見上げれば、地上の夜空のようだった。
天井は高層ビルのてっぺんよりも遥かに高い位置にあるようで、なぜか所々青く輝いている。
「青い石をはめ込んでるんだと。それが反射して光って見えんだよ」
繋がっているカロンが小鳥の隣に立った。
「とっても綺麗です。幻想的…」
「フフッ、君にもわかるんだね。虚しくも美しい、この偽りの空の素晴らしさが」
白魔も横に来て、うっとりと夜空を見上げる。
「僕らは空に焦がれる。けど、太陽は大嫌いだ。だから空を造った。永遠に夜の空さ」