精一杯の背伸びを






「二人して、モテモテだったみたいじゃない?」




「私が女だってわかった瞬間、みんな榊田に持っていかれた。もう榊田だけ取り囲むならともかく私まで一緒に取り囲まれて最悪」




 げんなりした様子だ。


 ゴーグルを外し、朔ちゃんの顔を見て、さぞ女の子たちは驚いたことだろう。


 そして、榊田君の容姿にも。












 五人でシャトルバスに乗り込む。


 辺りは暗くなり、照明が灯っている。


 代わり映えのしない風景がただただ、続いた。








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