精一杯の背伸びを
ずっとこのまま続けば良い。
心を揺り動かされることなく。
ただ単調に。
淡々と。
ぼっーと外を眺めていたらあっという間に温泉街に着く。
この辺り一帯は冬はスキーを。
そして夏はキャンプを楽しめるのだ。
そして。
この場所は、昔。
私の家族と仁くんの家族で一緒に来たキャンプ場がある場所だ。
昔のことで、どこにキャンプ場があるかは覚えてないけど。
新幹線の中でここの地名を言われ、息を呑んだ。
温泉につかった後、食堂で夕飯を食べる。
学生向けの安価なホテルということで、食事も質素だった。
洗濯機や乾燥機も用意されているから私たちのように連泊する学生も多いようだ。
ざわめきの中いつも通り、たわいのない話をする。