精一杯の背伸びを





「……お前。周りのことも少し考えろっ!どれだけ勝手なことしてるのか、わからないのか!?」



 とうとう榊田君は怒鳴り声をあげた。


 うるさい。


 うるさい。


 ほっといて。


 何もかもが煩わしい。


 全てが煩わしい。


















 榊田君はそんな私を見てか、軽蔑するように言った。


 明らかに蔑んでいる声色だった。



「お前さ。本当に身勝手でガキだな。だからだよ。仁に子ども扱いされるのは」



 一瞬、頭が真っ白になる。



「お前みたいなのが相手にされるわけねぇな」



 汚く吐き捨てられる。


< 149 / 233 >

この作品をシェア

pagetop