イケメン弁護士の求愛宣言!
「ま、真斗さん⁉︎」

なにがなんだか分からない私は、抵抗することも忘れている。

ほとんど無理やり彼の胸に顔を埋める格好になり、ドキドキと緊張してきた。

「ごめん、強引で。だけど、自分の気持ちをコントロールできなかった……」

「真斗さん……」

包み込むように抱きしめられながら、まるで抵抗感を感じない。

むしろ、温かくて大きな胸に体を預けていた。

そして自然と手を背中に回していた。

「由依子ちゃんの体って、見た目以上に細いんだな。あまり強く抱きしめたら折れそうだ」

いつもよりずっと近くに聞こえる真斗さんの声に、鼓動はさらに高鳴っていく。

「真斗さんって、力が強いから。今でも、ちょっと痛いくらいです」

冗談まじりに言ったつもりが、真斗さんは本気に受け止めたらしく、慌てて体を離した。

そのことに、かなり寂しさを感じる。

「ごめん。夢中で抱きしめてた……」

苦笑いの真斗さんに、私は呟くように言っていた。

「さっきのは冗談です……。もう、おしまいですか?」
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