イケメン弁護士の求愛宣言!
吸い込まれそうなくらいキレイな瞳で私を見つめる真斗さんに、私も視線をそらせない。

「だけど、どうして私なんですか? 美織さんみたいに、キレイでも賢くもないです。真斗さんがそこまで想ってくれていることが、正直不思議すぎて……」

真斗さんの気持ちを確認できなければ『好き』が言えないなんて、いつの間に私はこんなに恋愛に受身になっていたんだろう。

情けなく思うけど、四年前の失恋が尾を引いていて、あと一歩の勇気が踏み出せない。

勇一の気持ちを信じて疑っていなかったのに、簡単に心が離れてしまった。

そのことが、自分のなかで自信のなさに繋がっている。

すると、真斗さんは私の左頬を優しく触れながら言った。

「由依子ちゃんに初めて会ったとき、純粋に可愛いって思った。素直に感動するところとか、恥ずかしがるところとか。そういう女性、オレの身近には意外といないんだよ」

「そう……なんですか?」

なんて答えたけど、それ分かる気がする。

弁護士先生の周りにいる女性は、きっと私とは違って知的な人ばかりなんだろうし、その分プライドも高そうだから。

単純に喜怒哀楽を表に出したりしないんだろうな……。

「美織と付き合って、それに気づいた。オレは、由依子ちゃんを見てるだけで癒されるんだ。だけど、やっぱり欲が出た。由依子ちゃんを自分のものにしたいって、そればかり考えてしまう」
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