イケメン弁護士の求愛宣言！

それは、今では見慣れた真斗さんの高級車で、運転席から飛び出すように彼が出てきた。

「ごめん、由依子ちゃん。車が渋滞してて遅刻した」

私の前で、真斗さんは申し訳なさそうにうなだれている。

そこには、いつものスーツでビシッときめた真斗さんじゃなくて、白いシャツに黒のパンツスタイルのラフな彼がいた。

シンプルなモノトーンがよく似合っていて、そんな姿にも胸がキュンとする。

ちゃんと来てくれたことが嬉しいのと、ますますカッコイイ真斗さんを見て、私は思わず彼に抱きついていた。

「よかった。真斗さんが事故に遭ったんじゃないかとか、実はドタキャンされたんじゃないかとか、余計なことばかり考えてました……」

真斗さんは勇一とは違うと分かっていても、一瞬でも別れを告げられて絶望を感じたあの日を思い出していた。

「ごめん、由依子ちゃん。心配させるつもりじゃなかったんだ。連絡くらいするべきだったな」

抱きしめ返してくれた真斗さんに、私は小さく首を横に振る。

「運転していたら、電話はできないですから。それより、こんな風に急いで来てくれたことが嬉しいです」