イケメン弁護士の求愛宣言!
だけど私は勇一の件があってから、人の気持ちに疑心暗鬼になっていて、真斗さんの言葉を素直に受け取れない。

「だって、同じ失敗を繰り返すわけにはいかないって……。それって美織さんのときに失敗をして後悔したってことですよね?」

疑いの眼差しいっぱいで見つめると、真斗さんは困った顔でため息をついた。

「それは誤解だよ。たしかに、美織にはそれで嫌われたようなものだけど。オレが言った意味は、由依子ちゃんに嫌われたくない、だから気をつけてるってこと」

「でも、美織さんは真斗さんに未練があるって……」

それでもしつこく食らいつく私に、真斗さんは眉間にシワを寄せた。

「それは彼女の気持ちだろ? オレは由依子ちゃんが好きなんだ」

「でも……。さっきはどこに行くかで決められないでいたら、イライラしてたじゃないですか。私、そういう性格なんで……」

一緒にいたら、いつかは呆れられて嫌われるかも。

そんな不安は、なかなか拭いきれない。

すると、真斗さんは根気強く私に言ってくれた。

「それは、フォレストパークが好きかどうか、どうしても知りたかったんだよ。オレ、そこ好きだから。由依子ちゃんと、共通の好みを見つけたみたいで嬉しかったんだ」

「えっ? 真斗さんも好きなんですか?」

意外な好みの発見に、私はキョトンとした。
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