イケメン弁護士の求愛宣言!
月曜日の朝。

どことなく体が痛くて、思わずひとりで苦笑いをしてしまった。

昨日は夕飯まで真斗さんと一緒に過ごしてアパートへ帰ったのだけど、寂しさを感じると同時にゆっくりと眠れた自分がおかしい。

「真斗さんってば、結局土曜の夜は全然寝かせてくれなかったんだから」

出勤をしながら、週末を思い出して顔がニヤける。

本当に、真斗さんと恋人同士になれたんだ……。

気を緩めると口元が緩みそうになるから、気をつけないと。

両手で軽く頬を叩くと、一度深呼吸をしてドアを開けた。

「おはようございます!」

真斗さんに会うのは気恥ずかしいけど、それでも顔を見れるのは嬉しい。

はやる気持ちを抑えて事務所に入ると、出迎えてくれたのは来島先生だった。

「あ、おはよう。由依子ちゃん」

分厚い資料を手に持ち、私を見て歩みを止めている。

「お、おはようございます。来島先生……」

真斗さんとのことですっかり浮かれて頭から抜けていたけど、来島先生からも告白されていたんだ……。

きちんと、お断りしないと。

『おつき合いはできません』って……。
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