イケメン弁護士の求愛宣言!
先生の後ろをついて歩いていると、「由依ちゃん」と大先生に呼び止められた。

「は、はい!」

すっかり抜けていたけど、大先生は真斗さんのお父さんだ。

私たちの関係をまだ話していないだけに、変な緊張感を感じる。

黙っていることの後ろめたさを、ここでも痛感してしまった。

その大先生は、にこやかな笑顔で私と来島先生を見比べている。

「ふたりは仲がいいんだな。今からどこか行くんだろう? 仕事の息もピッタリだし、付き合っているのか?」

「えっ⁉︎」

と大きな声を上げたのは私で、思わず来島先生に目をやる。

すると、先生は少し口角を上げて微笑んだ。

「残念ですが、まだそんな関係じゃないんです。ただ、これから一緒にディナーに行くので、もっと距離を縮められるんじゃないかと期待してます。ね? 由依子ちゃん」

「え? い、いやぁ……」

なんて答えればいいのか分からないまま、私は苦笑いを浮かべるだけだった。
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