イケメン弁護士の求愛宣言!
先生に思いきり抱きしめられて、反射的に体を押し返していた。

だけど想像以上に力の強い先生に負けてしまい、その胸に埋もれてしまう。

「先生、やめてください。誰かに見られるかもしれないし……」

真斗さんと違う温もり、匂い。

来島先生もじゅうぶんすぎるくらいに色っぽくて、素敵な大人の男性だ。

だけど真斗さんじゃないってだけで、ときめく気持ちは全然沸かない。

「大丈夫だよ。帰社予定の先生たちはいないから」

「で、でも……」

来島先生が、こんな強引なタイプだとは思わなかった。

いつだって落ち着いた雰囲気の人なのに、すっかり戸惑いで溢れた私は必死に体を押し返す。

「先生、離してください……」

ようやく来島先生はゆっくりと離して、私を見下ろすように見た。

「オレの告白の返事は、聞かなくても分かるから言わなくていい。ただ、そんな簡単には諦められないから。真斗から由依子ちゃんを奪いたい」

「えっ⁉︎」

思いがけない先生の言葉に、しばらくア然としてしまった。
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