イケメン弁護士の求愛宣言!
もうほとんど忘れていたことだけに、私も苦笑いをするしかない。

「ううん。元はと言えば、私が悪いのよ。だから、もう気にしないで」

そう言うと、タケシくんは少し表情を緩めた。

こうやって改めて見ると、タケシくんもいい人そうな感じがする。

あの時は、はなから人を見る気がなかったけど、真斗さんにフラれかけて心が弱っているからか。

それとも、真斗さんと付き合えたことで余裕が生まれたのか、タケシくんと少し向き合える自分がいる。

「いや、そんなことはないよ。夏帆から聞いたけど、由依子ちゃんって法律事務所に勤めてるんだろ?」

「うん」

夏帆ってば、そんなことまで話したのね……。

「ということは、毎日弁護士を見てる由依子ちゃんからしたら、オレなんてチャラい奴にしか写ってなかったよなぁって思ったんだ。気乗りしなくて当たり前だよ」
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