イケメン弁護士の求愛宣言！
だけど、タケシくんが近づいたことで、彼に小さな笑みを向けている。

「ああ、オーナーに呼び出されて、ここが最後の視察場所。そろそろ戻ろうと思ってたんだけど……」

どうやら、一緒にいる人がオーナーらしい。

四十代後半くらいの渋い雰囲気の人で
、整った顔立ちの男前な人だ。

それにしても、どうして真斗さんがここにいるのかは、まったく分からない。

それに、タケシくんとは顔見知りみたいだし、ますます頭は混乱した。

「今、タケシくんが連れてきた女性、僕のアシスタントの由依子ちゃんなんだよ」

真斗さんは口元は笑顔だけど、目は完全に睨みをきかせてこちらを見る。

その言葉にタケシくんはかなりビックリした様子で、私の方を振り向いた。

「由依子ちゃんが勤めてる法律事務所って、内野先生のところだったんだね⁉︎ スゴイじゃないか」

目を輝かせながら彼は、少し興奮気味に言っている。

だけど私は、ここに真斗さんがいたことに動揺してしまい、タケシくんにぎこちない笑みを返すのが精一杯だった。

それに、さっきタケシくんに話したことが聞かれていたんじゃないかと心配にもなる。

「タケシくんは、由依子ちゃんとはどういう関係？ 彼女なのか？」

真斗さんは間違いなく探りを入れている、それが分かるくらいに意地悪な質問をした。
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