イケメン弁護士の求愛宣言!
「え? マンションって、真斗さんのマンションのこと?」

てっきり事務所に行くんだと思った私は、驚いて彼に目を向けた。

「そうだよ。その方が、由依子と話がし易いだろ?」

「待ってよ。さっきの仕事は? わざわざ呼び出されたんでしょ? だったら、そっちから手をつけないと、いけないんじゃないの?」

美織さんの言葉を思い出して、気持ちに焦りを感じ始めた。

本当に、真斗さんは私との時間を作るために、仕事が二の次になってる……。

とにかく、真斗さんを引き止めないと、そればかり考えていた。

「別にいいんだよ。少し話をしたいだけだから、そのあとから仕事はすればいい。だいたい、由依子だって車に乗っただろ? なんで、いきなりそんなことを言うんだよ」

真斗さんは気持ち少し速めに、車を走らせている。

それだけで、彼がイライラしているのが分かった。
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