イケメン弁護士の求愛宣言!
だけど、負けてはいられない。

私と付き合って後悔される以上に、仕事の足を引っ張る存在にはなりたくない。

あの雑誌の真斗さんは、弁護士の世界で本当に必要な人だったから……。

「私は、事務所に行くんだと思ってたから。車で話をするんだと思ったの。真斗さんのマンションなら、私は行かない」

すると、真斗さんはいきなり脇道にそれて、ハザードランプをつけて停まった。

「なんで? オレと話をしたくないのか?」

険しい顔の真斗さんに、私は首を横に振る。

「そうじゃないよ。ただ、仕事の方が大事だって話をしてるだけ。私、真斗さんには有名なエリート弁護士でいてほしいもの」

本当に、私と付き合って後悔してるのかとか、それは改めて確認すればいい。

とにかく、真斗さんには仕事に集中してほしかった。

それなのに、彼はより険しい顔を向けている。

「それ、どういう意味だよ。エリート弁護士でいてほしいって……」
< 174 / 301 >

この作品をシェア

pagetop