イケメン弁護士の求愛宣言!
なんだか、とても怒っているみたいで面食らう。

「え? だから、真斗さんは期待のエリート弁護士なのよ。私との時間より仕事を優先しなきゃ」

なにか、おかしいことを言ってる?

わけが分からないままでいると、真斗さんが引きつった笑いを浮かべた。

「由依子にとっては、オレがエリート弁護士であることが大事なんだ?」

投げやりな言い方で、真斗さんは不愉快そうに口をつぐんだ。

そんな彼の姿を見て、私は慌てて否定した。

「違うって! 私は、ただ仕事を今までどおり優先してほしいって思ってるだけ」

真斗さんが、なにかを誤解している気がする。

それとも、こんな風に意見を言われたのが腹立たしかったのかな……。

「仕事はいつだって、きちんとやってるよ。そのうえで、由依子に会いたいと思ったんだ。それを、そんなに言われるなんて不愉快だな」
< 175 / 301 >

この作品をシェア

pagetop