イケメン弁護士の求愛宣言!
な、なんでいきなり怒っているんだろ。

さっそく気圧され気味になり、ドアを閉めたいくらいだった。

「真斗さん……? なんか、怒ってる?」

まさか、昨日のことをまだこんなに引きずってるなら、なかなか真斗さんもややこしい性格だ。

そんな恨み言にも似た気持ちを抱いていると、真斗さんは私を促しながら玄関まで入りドアを閉めた。

「由依子、無防備にドアを開けるな。さっき、確認もせずに開けたろ? 変なヤツだったらどうするんだよ」

「だって、真斗さんが来るって分かってたから……。まさか、それで怒ってるの?」

私がそう言った途端、真斗さんは罰悪そうに視線をそらしてため息をもらした。

「そういうところが、オレは子供っぽいんだよな。由依子に、イヤな思いをさせたかったわけじゃないんだ」

「真斗さん?」

なにが言いたいんだろう……。

玄関先じゃ、ゆっくり話せないから、彼を奥へ促す。

ソファーもないこの部屋では、ベッドに座るのが一番快適。

自然とふたりでそこへ座ると、真斗さんが真剣な眼差しを向けた。
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