イケメン弁護士の求愛宣言!
途中までは、大先生に噛みつきそうな雰囲気だったのに、やけに物分かりのいい真斗さんが、さすがというか寂しいというか……。

気を取り直しつつ部屋を出てデスクへ戻ると、さっそく耶恵さんに声をかけられた。

「由依子ちゃん、なんのお咎めをくらったのよ? 突然、真斗先生のアシスタントを外されるなんて」

「えっ⁉︎ もうご存知なんですか……?」

すでに耶恵さんの耳に入っていることにも驚きだけど、私の粗相で外されたと思われていることにビックリした。

「たったさっき、大先生から聞いたのよ。真斗先生、しばらくは顧問企業の裁判で忙しいのに、由依子ちゃんが外されちゃうなんて。衝撃的だわ」

「は、はぁ……」

今日からは、耶恵さんが真斗さんのアシスタントにつくらしく、忙しそうに資料を集めてきている。

本当はなんのお咎めでもないのに、耶恵さんにまで迷惑をかけてしまって申し訳ない。

真斗さんと付き合うこと、その意味を今さらながら分かった気がして少し落ち込んだ。
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