イケメン弁護士の求愛宣言!
「もう、タイミング悪い……」

21時過ぎに来客なんて、宅配くらいしかない。

月に一回届くアクセサリーの荷物にきまってる。

真斗さんへのメールを邪魔された感でいっぱいの私は、ため息混じりに立ち上がり玄関へ向かった。

以前に、無防備にドアを開けたと真斗さんに叱られて、次からは来客時にはインターホンの受話器を取ると決めていた。

「はい」

自覚できるほどの無愛想な声で応答すると、受話器の向こうから真斗さんの声が聞こえてきた。

「由依子、オレ……」

「ま、真斗さん⁉︎ 待ってね、すぐに開けるから」

予想もしていない彼の訪問に、急いで鍵を開ける。

会いたくて、声を聞きたかった真斗さんが来てくれたことが、なにより嬉しくて胸が高鳴った。

「真斗さん!」

ドアを開けると、スーツ姿の真斗さんが立っている。

きっと、仕事が終わってまっすぐ来てくれたに違いない。

顔が緩むのを止められなかった。

自然と笑顔がこぼれる私を、真斗さんはギュッと抱きしめた。
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