イケメン弁護士の求愛宣言!
真斗さんと過ごした時間は一時間半だったけど、あっという間に過ぎていった。

彼の「そろそろ帰ろうか?」の言葉に、自然と腰を上げてついていった。

「真斗さん、私の分まで支払っていただくわけにはいきません」

会計でカードを差し出す彼は、「彼女とふたり分」と言っていて、慌てて財布を取り出す。

「いや、今夜のお礼。一緒に飲んでくれて楽しかったから」

真斗さんは小さく微笑むと、構わず会計を済ませた。

その彼に続いて店を出ながら、もう一度話しかけてみる。

「真斗さん、本当にいいんですか?」

立ち止まり振り向いた彼は、苦笑いをした。

「いいよ。気にしないで」

これ以上、しつこく言うのも失礼な気がするし、お言葉に甘えることにしよう。

「ありがとうございます。私の方こそ、グチを聞いてくださって、気持ちがスッキリしました」
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