イケメン弁護士の求愛宣言!
これはさすがに意地悪すぎる発言だったかも。

この程度の返しくらい、真斗さんにはなんてことないはずなのに、すっかりしょげてしまっている。

力なくベッドへ座り込んだ彼が少し心配になって、私も慌てて隣に座った。

「真斗さん……?」

顔を覗き込んでも、こっちを見てくれない。

床に視線を落としたままの真斗さんが、ポツリと呟いた。

「自分に自信はあった方なんだけどな。でも、由依子と付き合ってから、自己嫌悪に陥ることが多いよ」

「え? やだ、真斗さん。今さら、だから私と付き合いたくないとか言わないでよ?」

そんな弱気な発言をされると不安になる。

思わず真斗さんの腕を掴んだけれど、やっぱりこっちを見てくれない。

「由依子の気持ちだって、分かってるつもりなんだ。でも、秀一やタケシくんが絡むと、自分を見失うし……」
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