イケメン弁護士の求愛宣言!
とてもまともに見ていられない。

軽々しく茶化したようなことを言ってしまい、かなり反省だ。

きっと、真斗さんのプライドを傷つけてしまった。

「ごめんね、真斗さん。そんなに気にするとは思わなかったから。私だって一緒だよ? 真斗さんのことを考えると、まともな思考回路にならないもん。だから、顔を上げて」

顔を覗き込むように近づけると、真斗さんがニッと笑った。

その変わりように一瞬、戸惑う。

「少し仕返し。大丈夫、なにも気にしてないから」

「え⁉︎ まさか、わざとだったの? ひどい、心配したのに」

やっぱり、真斗さんは私よりうわてだ。

唇を尖らせると、彼がポンポンと私の頭を叩いた。

「ごめん、ごめん。だって、由依子がいじめるからさ。オレは、とにかく由依子に会いたくて来たのに」

そう言った真斗さんは、私を優しく抱きしめた。
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