イケメン弁護士の求愛宣言!
ダークグレーのスーツに身を包み、髪は後ろで団子結びをしている。

パンツスーツが知的さを際立てていて、視線が合うだけで圧倒されそうだ。

「蒼井さん……。本当、どこまでも真斗の足を引っ張るのね」

「えっ⁉︎」

憎々しげに私を見る美織さんから、本気で言っているのが分かる。

それに、今夜の集まりのことを言っているんだろうとも分かった。

だから、悔しい気持ちはあるのに言い返せない。

すると、私の半歩前を出た来島先生が、美織さんに硬い口調で言った。

「そういう言い方は、子どもじみてるんじゃないか? 行くか行かないか、判断するのは真斗だろう?」

先生が私を庇ってくれているのが分かって、胸が締め付けられるみたいだ。

私はただ、黙って先生の後ろに立っているだけなのが悔しいけど……。

「そういう決断をさせてるのは、彼女の存在でしょ? どこまで真斗の足を引っ張るつもり?」

え?

私の存在……?

私の存在そのものが、真斗さんの足を引っ張ってるっていうの?

美織さんに心の中ですら反論する気力を失ってしまい、ただ来島先生の後ろで黙っていた。
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