イケメン弁護士の求愛宣言!
「真斗さん、いつの間に帰ってたの⁉︎」

どうやら玄関が開く音すら聞こえないくらいに、考え込んでいたらしい。

スーツ姿の真斗さんは、穏やかな笑みを浮かべて私の隣へやってきた。

「昼間、美織に嫌みを言われたんだろ? 秀一から聞いた」

「えっ⁉︎ 来島先生から?」

突然、昼間の話を振られて目が泳ぐほどに動揺する。

来島先生ってば、いつの間に真斗さんに言っていたんだろう。

「そう、秀一から。ごめん、由依子に嫌な思いをさせたよな」

真斗さんはそう言って、私を優しく抱きしめた。

それが嬉しくてドキドキする反面、やっぱり心は複雑だ。

「真斗さんが謝ることじゃないと思うけど……。どうして、美織さんの代わりに謝るの?」

そういうところが、ふたりの過去の関係を見せつけられているみたいで面白くない。

いくら未練はないと言っても、好きだった人には変わらないだろうから……。

体を離して少し膨れっ面をした私に、真斗さんは首を横に振った。

「違う。代わりに謝ったんじゃない。由依子の気持ちを混乱させたと思って、それを謝ったんだ」
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