イケメン弁護士の求愛宣言!
「周りを頼ったり甘えたり、支えになる存在なんて必要ないと思ってたんだ。恋愛面では特に。そんなオレが美織と付き合ったキッカケは、同士な部分を感じたから」

「ドーシ?」

「ああ。同じ、司法の世界を目指す同士。だから、きっとうまくいくと思ってた。美織は頭がいい上に美人だし、弁護士を目指すオレには、刺激を与える存在になってくれると……」

真斗さんの説明で、それが『同士』と分かったわけだけど、美織さんへの褒め言葉を素直に受け取れない。

嫉妬を感じながらも、彼の説明を頷きながら聞いていた。

「だけどな、美織と付き合って気づいたんだよ。本当は、安らげる相手が欲しかったんだって」

「安らげる相手……?」

それは、美織さんではなかったってこと?

そのことを疑問に感じながら真斗さんを見つめていると、彼は小さく頷いた。

「美織とは切磋琢磨しあえる仲だったけど、そこに安らぎはなかった。いつの間にか、お互いの意見を主張し合うばかりになってたんだ」
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