イケメン弁護士の求愛宣言!
「真斗さん……、遅刻しちゃう……よ」

舌を絡ませるキスを、真斗さんはどれくらい続ける気だろう。

今日は仕事が休みなわけじゃないから、もう起きないといけないのに。

そう思っても、抱きしめてくれる真斗さんの胸の温かさが居心地よくて、自分から離れることができない。

すると、ようやく真斗さんは唇を離して、拗ねたような顔をした。

「本当はもっと由依子を抱きしめておきたかったけど、起きるか。仕事に行かないとな」

「う、うん。そうだね」

真斗さんのこういう子どもっぽいところもかなり好きで、同じく名残惜しさを感じつつも、ベッドから降りる。

チラッと振り向くと、真斗さんはまだベッドの上に座って、両手を広げてあくびをしていた。

彼氏と同棲なんて初めてで、自分でも大胆なことを簡単に受け入れたと思う。

だけど、仕事では見ることのない素の真斗さんが見れるだけで、こんなにも温かい幸せを感じるんだと、改めて実感した。

「真斗さん、朝ご飯作るね。先に支度しておいて」

「ありがとう、由依子。楽しみにしておく」

「うん……」

こんなささやかなな会話にすら、顔がニヤけそうだ。
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