イケメン弁護士の求愛宣言!
ひとときのキスの後、夕飯を済ませた私たちは、お風呂も済ませ寝支度を整える。

リビングの電気を消し、寝室へ向かうと真斗さんの姿はなかった。

「あれ? 真斗さん?」

廊下で辺りを見回すと、斜め前のドアが少しだけ開いている。

そこは書斎になっていて、両サイドに本棚があり、六法全書を始めとして、本がビッシリと並んでいた。

それらに挟まれるように窓に向かって机が置いてあって、第二の真斗さんの仕事場になっている。

ドアの隙間からこぼれる光に吸い寄せられるように向かうと、自然と書斎を覗きこんでいた。

「真斗さん、いた。まさか、これから仕事なの?」

寝るものだと思っていた真斗さんは机に向かっていて、私が声をかけると肩越しに振り向いた。

「ああ、どうしても今日中に片付けたいものがあってさ」

苦笑いの彼を見て、少し心配になってくる。

予想はしていたけど、本当に帰ってきてからも仕事をしているなんて……。

机の上の書類の量からみても、すぐに終わりそうもない。

「私も手伝うよ? ひとりじゃ大変でしょ?」
< 248 / 301 >

この作品をシェア

pagetop