イケメン弁護士の求愛宣言!
でもそれもそのはずで、今回の仕事は企業の裁判だけあって、長期化も噂されていたほど。

だけど、真斗さんの手腕で双方納得のいく結論に至ったと、事務所内でも先生たちから感嘆の声が上がっていた。

「さすが真斗さんよ。来島先生もね、業界内でも皆ウワサしてるって言ってた」

興奮をできるだけ抑えようと思うのは、弁護士としての『手柄』だけが、真斗さんの魅力ではないと感じて欲しいから。

だから、なるべくテンションを上げないように言ったつもりだったけど……。

無意識に彼の腕を掴んで、体を近づけていた私に、真斗さんは苦笑いをした。

「そう興奮するなって。それにしても、秀一がそんなことを言ってたのか。また、みんなで集まってるのかな」

その『みんな』が、同期の人たちのことを言っているのは分かる。

思いがけず同期会の話ができそうな流れになり、少し緊張しながらも話してみることにした。

「あのね、真斗さん……。同期会の集まりなんだけど、私も行っちゃダメかな?」

ただそれだけのことと言われればそうなんだけど、どうも言いにくさを感じるのは、かなりプライベートに踏み込むイメージがあるからかもしれない。
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