イケメン弁護士の求愛宣言!
「束縛だなんて。真斗さんは、全然そんなことをしてないのに」

むしろ、仕事が忙しくなると素っ気なさすぎるほどだ。

だけど、真斗さんは首を横に振った。

それも、自己嫌悪に陥っているみたいで、力なく弱々しい。

そんな真斗さんの姿に戸惑いを覚えながら、彼の俯きかけた顔を覗き込む。

すると、真斗さんは私を頼りなさげな目で見た。

「違う。本来なら、仲間ぐらいなら由依子を会わせたっていいんだ。それなのに、それすら許せないとか、やっぱりどうかしてるよな……」

深いため息をつく真斗さんを見ながら、自然と笑みがこぼれていた。

私が同期会に行くことが迷惑だったんじゃない、それが分かっただけでも心が晴れる。

真斗さんのいろんな世界に私も入っていいのだと思えるだけで、気分はどんどん軽やかになっていった。

「私は嬉しいよ、真斗さん。それって、ヤキモチを妬いてくれているんでしょ? そんなに嫌なら、私は行かないから。だから、いつもの真斗さんに戻って」
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